罪数の数え方一覧:観念的競合、併合罪、吸収

観念的競合

〇建物内の住人を殺害する目的で放火した場合、現住建造物放火罪と殺人罪

〇非権力的公務が暴行・脅迫によって妨害された場合、
公務執行妨害罪と威力業務妨害罪の双方が成立し、観念的競合の関係に立つ
※罪数は、公務の数を基準で公務員の人数ではない

〇証人を殺害した場合は、本罪と殺人罪の観念的競合となる

〇1個の告訴で数人について虚偽告訴した場合、数罪が成立し、観念的競合となる。

〇公務員が職務行為に関連して恐喝し、金銭等を交付させた場合は
恐喝罪、収賄罪の観念的競合

 

牽連犯

通貨を偽造して、その偽貨を行使した場合、通貨偽造罪と同行使罪は牽連犯
偽造有価証券を行使して詐欺を行った場合、両罪が成立し、牽連犯

 

併合罪

保険金を騙取する目的で住居を焼損し、保険金を騙取した場合、放火罪と詐欺罪

 

吸収

取得した偽貨を行使して財物を詐取した場合、詐欺罪は偽貨行使罪に吸収